必修科目

◆ 臨床研究方法論 (Study Design) : 小林教授

Patient-oriented あるいはPopulation-baseの臨床研究を行う際の基本的な手順・ スキルを習得する。

履修者は、自身の明確なリサーチクエスチョンを設定し、それをもとに研究プロトコールの骨組みを作成することが求められる。

SPSSRを用いた臨床医学統計学1(Biostatistics 1 with SPSS/R

Vanderbilt大学 新谷准教授

臨床研究を計画 ・ 実施解析する際に、必要な医療統計の基礎理論の理解と、実技スキルを深めることを目的とする。

臨床研究において比較的使用頻度の多い、2群間比較 (t検定、χ2検定)、線型回帰分析、ロジスティック解析、生存時間分析(コックスモデル)について、明快な演習をもとにそれらの統計手法について習得し、その際、それぞれの手法の適応と前提条件に習熟する。

標準的な統計ソフトのひとつで扱いやすいSPSSと自由度の高いRを併用し、変数の作成やデータの切り分けなどの統計解析段階でのデータマネジメントも習得する。

SPSSRを用いた臨床医学統計学2Biostatistics 2 with SPSS/R

Vanderbilt大学 新谷准教授

実際の複雑な臨床研究データを用いて、multivariable modeling等の理解と実技スキルを深めることを目的とする。

臨床医学統計学1で学んだ臨床統計的方法論を実際のデータ解析を通じて体験することで臨床統計学に関する理解を深めるとともに、学術論文作成時に要求される統計解析技能を習得する。

また、交絡調整の方法についても学ぶ。

◆ 臨床疫学序論(Clinical Epidemiology Introduction): 古屋准教授

医療・健康科学の基本的方法論としての臨床疫学の骨格(目的、基本概念、方法論、および活用方法)を学ぶ。また、疫学・Evidence-based MedicineEBM)の知識を活用して、各種の健康・医療情報を適切に吟味し、利用する方法も学ぶ。PubMed、コクラン・ライブラリー、医学中央雑誌などの代表的な医学データベースを用いた文献の検索技術も習得する。

学ぶ。

◆ 臨床医学統計学スキル (Biostat. Skills) : 外部講師ほか

専門家を招き、1コマ1トピックで、臨床医学統計学に関して実用的なスキルについて学ぶ。

◆ 臨床疫学(Clinical Epidemiology): UMC Utrecht大学 Karel G.M. Moons教授

 Basic epidemiology

1. The relevance of the study question and how to formulate a (clinically) relevant study question.

2. How to measure the occurrence (frequency) of epidemiological outcomes (such as diseases, mortality, events, complications) in a cohort or in a dynamic population: prevalence, cumulative incidence and incidence rates.

3. The design of epidemiological studies: randomized clinical trials, cross sectional studies, follow-up and case-control studies, prospective and retrospective studies.

4. The bias and validity in epidemiologic studies.

5. Measures of association in epidemiologic studies: risk ratio, rate ratio, risk difference, number needed to treat, odds ratio.

6. Measurement in epidemiologic research, including measurement errors.

7. Introduction to data analysis, including the use and misuse of p-value versus confidence intervals.  The course includes highly interactive lectures, critical reading of epidemiologic studies from the current medical literature, and practicals and discussions in small groups.

 

Clinical Epidemiology

1. The 4 types of study questions in clinical research

(diagnostic, prognostic, etiologic and therapeutic research questions).

2. Characteristics of studies on the (accuracy of) diagnostic tests (diagnostic research).

3. The characteristics of studies on the predictive value of prognostic factors or markers

(prognostic research).

4. The characteristics of studies on efficacy of treatments

(therapeutic research).

5. The characteristics of meta-analysis of therapeutic studies.

6. The characteristics of studies on the unintended or side effects of treatments

(etiologic research).

7. The course includes highly interactive lectures, critical reading of epidemiologic studies from the current medical literature, and practices and discussions in small groups.

◆ 臨床試験デザイン(Clinical Trials): Vanderbilt大学 Yu Shyr教授

基礎理論の習得と試験プロトコール作成から構成される。

バイオメディカルリサーチにおける臨床試験のデザインとデータ解析についての基礎理論とスキルを身につけることを目的とする。

主要なトピックとして、デザインの選択、対象の選定、倫理的ガイドライン、ランダム化、盲検法、サンプルサイズの決定、データ解析(標準的でないデザイン、例えばクロスオーバー、ファクトリアルデザイン、グループアロケーション等における解析も含む)などを扱う。

他のトピックとして、FDAや厚労省にける審査承認機構、メタ・アナリシス、臨床試験データのマネジメントなど。数式を多用した理論よりも各種手法の実際的な使用法に力点を置く。

◆ 臨床研究におけるデータ管理(Database Design & Data Management)

Vanderbilt大学 Paul Harris准教授

臨床研究を実際に企画、運営、管理していくにあたり、必要な知識と行動計画について講義する。

さらに、統計的手法による品質管理法・品質保証法やQOL評価手法を中心に「医療の質」向上に貢献できるスキルを習得する。

◆ バイオインフォマティクスリテラシー(Bioinformatics Literacy): 小見山准教授

公共データベースを含む生物データベースの基本知識と特徴を十分に理解する。さらに配列のホモロジー検索、配列比較解析、系統解析、遺伝子の機能推定予測、モチーフ検索、二次構造予測、立体構造予測などの解析実習を行う。この実習を通してデータ解析に活用される解析ツールの利用法を習得するとともにある程度の解析結果の解釈についてもできるようにする。

◆ ヒトの疾患遺伝子の推定から確定まで(Human Genetics): 市川教授

ヒト疾患の発症の原因となったり、感受性を高めたりする遺伝子を同定することは、分子的発症機序の解明、診断基準の確立、新規薬剤の開発などに欠かすことのできない最初のステップである。これまで、多くのアプローチが開発され実施されているが、適用できる疾患のタイプや有効性などを実例に則して理解しておくことは、実際に遺伝子同定の作業に従事するもののみならず、同定された遺伝子を利用する側にとっても必要とされる。そこで、当講義では、1)疾患の遺伝性、2)遺伝子同定の実験的な知識と手法、3)遺伝子同定の計算機的な知識と手法、という三点に焦点を絞り、ヒト疾患関連遺伝子同定の歴史から現在最先端までの豊富な実例を通して整理し、紹介する。

◆ メディカルライティング(Medical Writing for Clinical Investigators

Vanderbilt大学 Daniel W. Byrne准教授

本コースは、peer-reviewのある臨床系医学誌に論文をpublishするために必要な科学的な英文の書き方を伝授する。マスターコースでは論文提出が推奨されているので実際に各人の論文を推敲しながら、論文の質を高めるための方法やポイントをデモンストレーション・討議していく。また、一流誌に掲載された原稿を事例として学び、自らの原稿に活かしていく。

◆ キャリアパスプログラム(Carrier Path Program

: マスターコース担当スタッフ全員、外部講師

国内外から臨床研究の現場に深く携わっている講師を招聘する。先端的なトピックに関して、当該領域の専門家による最新の研究方法・成果に関するセミナーも行なう。外部講師との交流をとおして、将来のキャリアパスに活用していく。

◆ メンタリング(学生個別指導): マスターコース担当スタッフ全員

学生個別の研究プロジェクトの計画作成、プロトコール作成あるいは既存データの2次解析の計画及び指導など、問題点や進捗状況を議論しながら進めていく。

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